第370回 千心会例会2019年12月

案内

中村先生には、去年7月度に講演いただき、米中の分断の予測を的中されました。

先生には、米中関係や中東関係何もかもお聞きしたいところですが、

今回は、加熱している米中関係に重点を置いて講演いただくことになりました。

 

ブレジンスキー:21世紀の世界の覇権、米国が地域大国を抑えられるか?

西欧、ロシア、南部、東アジアの4地域。地域大国はドイツxロシアx?x中国。

南部とは中東、地域大国なし、不安定。映画:「第三次世界大戦、中東に勃発!」

強いて挙げれば、エジプト、サウジ、イスラエル、イラン、トルコ。

各々に内政の問題を抱える、「アラブの春」、民主化x強権政治x貧困問題、

近隣諸国間の対立、米露等大国の干渉--極めて複雑、目が離せない。

それに世界の石油、ガスの大半が集中--アラブの石油戦略。---

今ひとつの不安定要因:21世紀に入り、中国の習近平がトップに登場。

彼は、過去のアヘン戦争、日本軍の侵略によって受けた屈辱をはらしたいと。

「中華帝国復興の夢をかなえる」と。東シナ海、南シナ海への海洋進出。

「一帯一路構想」。米欧が築いた戦後の国際秩序に対抗して新たな中華秩序を築くと。

あからさまな対米挑戦。米国トランプ政権もそれを認識し、もはや放っておけないと。

先ず、米中貿易交渉に入る。これは米国の対中貿易が圧倒的に大きいので、米国に有利。

次いで、米国は対中進出した米企業が中国から知的財産を窃取されたとして、その保護。

さらに踏み込んで、中国政府による中国企業に対する様々な保護政策の停止など。

中国の経済成長は減速気味であるが、それでも年間6%程度はあり、早晩米国を抜くと。

もっと深刻なのは中国の軍事力増強。米国はそれ故、宇宙軍、サイバー防衛、INF

など増強し、対抗。

中国にも弱み。国内的に様々な問題点。権力闘争から始まり、経済成長のひずみ、格差、

環境問題など。過去の王朝が倒れたように、中国政権が国内問題の故に崩壊?

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中村義博 氏 のプロフィール

「講師略歴」
1966年 京都大学法学部中退、68年米国ダートマス大学卒業
   65年 外務公務員上級試験合格、66年 外務省入省
   82年 官房査察室長、83年 欧亜局大洋州課長
84年 在ロス総領事館首席領事、89年 在ユーゴ大使館公使
   93年 国際労働財団常務理事、97年 駐ザンビア特命全権大使
   02年 駐ウルグアイ特命全権大使、05年 国際労働財団常務理事
   08年 同退職
「教職」 08~18年 千葉経済大学非常勤講師、18年~ 天理大学客員教授
「著書」 94年「ユーゴの民族対立:平和の創成を求めて」(サイマル出版)ほか