”消えた六者協議”の梗概                                                           

”六者協議”の”ろ”の字も聞かなくなって、久しい。                      

北朝鮮の核開発を、何とかして抑止しようと、6か国（北朝鮮、日本、米国、中国、韓国、ロシア）が、北京に集まり、2003年8月から、2008年12月まで、計６次にわたって、協議を重ねた。                                        

各国から、エース級の外交官が参加し、侃々諤々の議論を重ねたが、結局、何の成果も得られず、閉会したまま、今日に至った。  その後、米朝会談も、３度（シンガポール、ベトナム、韓国・板門店）、行われたが、不調に終わり、寧ろ、今日では、より危機感を増しながら、今もって、進展は見られない。 

  収束しないことにより、核開発抑止のみならず、他にも棚ざらしになっている懸案は少なくない。拉致問題、日韓間の諸問題、東アジアの緊張状態など、鬱陶しい諸問題に、安眠の日は、遠い。東西冷戦の遺産として分断された、ドイツ、ベトナム、朝鮮半島の中でも、朝鮮半島だけが、未だに、分断されたまま、終戦を迎えていない。   

一体、何が解決の障害になっているのか、その原因を、多面的に検証し、過去の歴史にも学びながら、  今後の展開を占ってみたい。